​治療の方針

​■アドバイス

 私が天六にて肛門科専門の医院を開業して、はや40年近くになります。 その間、色々な患者さんを診察し、又多くの手術を行ってきました。 中には、驚くほど大きな脱肛(内痔核)や、肛門の周辺にたくさんの穴があいている複雑な痔瘻の患者さんも受診されました。

 なぜここまでひどくなるまで放置されていたかを考えますと、やはり肛門は場所が場所だけに恥ずかしい気持ちと、手術が恐ろしいという二つの気持ちが考えられます。

 しかし羞恥心はいつまでたっても無くなることはなく、とにかく勇気をもって一大決心をしてでも診察を受けることです。 どうしてもと言われる方は、手術された患者さん、又は親しい友人と一緒なら少しは気分が違ってくると思います。

 次に恐怖心ですが、最近のマスコミや本によると「痔の手術は痛くない」と書かれているのをよく目にします。もちろん手術そのものは手術方法、手術器械、麻酔の発達により手術中には全く痛みはありません。しかし残念ながら進行した痔を再発の無いように根本的に手術で治そうと思えば、特に排便時には数日のある程度の痛みは覚悟しなければなりません。痛みの個人差は大いにありますが、この痛みを最小限に抑えるためにも、やはり少しでも軽い内に治してしまうのが最良だと思います。

 つまり病歴が長い程、出血、痛み、全治期間、副作用などにおいても、メリットはなにもないわけです。
数ヶ月も延々と薬局で座薬を買ったり、内科で診察を受けずに軟膏をもらったり、民間療法などを続けるのは考えものです。効果が無いと自覚されたならば、やはりまず診察を受けてください。

 又患者さんにとっては医者選びも大切です。何といっても腕が良いと評判の良い医者にかかるのが一番です。そこで治療された患者さん、友人、知人、またはかかりつけのホームドクターなどからいろいろ情報を集められたらいいと思います。情報がなにも無ければその医院から治療を受けて出てこられた患者さんに直接いろいろ聞いてみるのも手です。

 そして最近では大腸癌(直腸癌)も増えていますし、痔と癌が併発している場合もありますので、できれば簡単にファイバースコープ(大腸内視鏡)等で検査をしてもらえる所が良いと思います。病院の外科(肛門は外科で診ます)の場合は特に肛門に熱心な先生かどうか、ベテランの看護婦さんからそっと情報を得るのも良いかもしれません。近くの大きな病院でも、先生が毎日代わり、診断、治療がころころ違う場合も考えものです。また医者との相性も大切な要素の一つだと思います。

 長い間、人知れず深く悩んでこられた患者さんほど、手術で完治された折りには「こんなに楽になれるのなら、もっと早く診察を受ければ良かった」とよく言われます。今年こそ勇気を持って診察を受けてください。

 全治するまでの期間など長い人生のほんの一時です。これからもずっと悩み続け、その結果末期症状で手術するか、もしくは、きっちりと早期の内に治して楽しく過ごすかのどちらを選ぶかです。
特に結婚、出産を考えられている方(出産により悪化する場合が多いにあります)また新しく就職される方は、早く治療をされたほうがいいと思います。

 私の診療所ではやや男性より女性のほうが多く、最近は特にご高齢のお爺さん、お婆さんも何ら問題なく通院されているのが目立っています。様々な患者さんを見て多分ほっとされるのではないかと思います。そして手術された患者さん、または医師、医療機関からの紹介がたくさんありますから、当然ひどくなった状態、または座薬、飲み薬では治療できなかった状態で来られますので、手術の割合は他院より多くなると思います。

 

 また、生後すぐの赤ちゃんから、幼い子供さんを連れて通院される患者さんもおられます。(診察中はスタッフが預かります。)

 最近ではホームページの患者さんからのお礼メールを見てこられる方が大変多くなってきました。よく似た症状の患者さんからのメールを読まれると共感されるのではないでしょうか。もし診察の結果、患者さんにとって入院のほうが良いと思われたならば、私が信頼できる病院の外科医を紹介しています。

 健康保険のきかない自費の肛門科が多い中、健康保険を取り扱って開業以来、15,000人以上の患者さんを手術し又多数の直腸癌(大腸癌)の患者さんを発見してきました。スタッフ(看護婦、事務員)の中にも私が手術した人も多く、いろいろな実感がこもったアドバイスも聞かれ、より一層親しみやすいのではないかと思っています。何はともあれ、女性の方も勇気を持ってお入りください。実績、経験と自信をもって明るい雰囲気で仕事に専念しています。

篠原肛門科院長 篠原憲次

​■治療の方針

 治療の方針として、私はよく街の一般向けの書物に書かれている、手術をしないで痔と仲良く付き合っていこうという考え方ではありません。患者さんの年齢、生活環境、性格なども考慮しながら、もし近い将来に必ず手術が必要になるであろうと思った患者さんにはなるだけ手術を勧めるようにしています。そして早く治して楽しく過ごした方が末期に手術されるよりはいいんではないかと思います。(もちろん手術をするかしないかは患者さんの自由ですが。)

 私の診療所では新患の約8割方の患者さんは以前当院で手術された患者さんからの紹介、又は医師もしくは他の医療関係者の方からの紹介です。当然ひどくなった状態又は座薬、軟膏、飲み薬では治癒できなかった状態で来られますので、手術しない薬だけの治療より手術の割合は普通より多いかもしれません。

​■手術について

篠原肛門科が関西で一人のクリニック痔核根治手術数(結紮切除術)がトップになりました。
412 名 / 年 (全国第位)

私の手術の中で一番多いのが内痔核(いぼ痔)の手術で痔核結紮切除術と言います。肛門科領域において、数ある手術法の中で最も成績のいいこの方法が、昔から広く専門医の間で行われています。特徴はいかなるタイプの痔核であっても対処可能である点です。私も開業以来約40年いろいろ経験を重ね工夫をし現在に至っています。現在まで約15000人以上の方の手術はしていると思います。また手術の約2割は他院で手術を受けられた方の再手術です。手術の方針としては、再発のない,患者さんが満足いくような、きれいな肛門になるように努めています。

令和 元年 5月

​■硬化療法(ALTA・ジオン注射)

 最近、新聞やインターネットにおいて痔核の治療の一つで、硬化療法と言う名前を目にされる方が多いと思います。 この方法はALTAまたはジオン注射とも言われ、痛みや出血が少ないことが特徴です。


 しかしこの治療法には問題があります。 それは注射法が特殊で指定の講習を受けた医師でないと使用する事が出来ないにもかかわらず、不適切な注入により発熱、直腸潰瘍、直腸狭窄、膿瘍形成などの報告があることです。それに加え、まだ5年以上の長期予後は不明です。 そして、何より問題なのは再発率が高い事です。現在統計では約20パーセントの確率で再発が認められています。


 私は開業前から痔核は根本的な外科手術(結さつ切除術)をして治しています。 完璧にまた誰よりも綺麗に治したいためです。専門医としては再発が最も許せません。 どんなに大きな、変形した痔核でもきちんとした手術をすれば、予後の不安もなく完璧に治療できます。 ただそのためには経験と実績が必ず必要です。生活態度にも寄りますが、再発はほぼゼロに近い数字を出しています。


 様々な点から鑑みて、私はやはり結さつ切除術こそが痔核の最高の手術だと思います。 今後将来はどうなるかはわかりませんが、当分の間はこの根本的手術療法で、完璧にまた綺麗な自慢できる肛門にしたいという信念をもって手術を続けていくつもりです。

篠原肛門科院長 篠原憲次

大阪市 北区 天神橋筋六丁目 篠原肛門科